孤独死の相続手続から不動産売却まで一括サポートします。

 

近年、一人暮らしの高齢者が誰にも看取られる事なく、突発的な疾病等によって死亡する、いわゆる「孤独死」が増えています。

 

孤独死が発生すると、遺体の発見や後始末、近隣への臭いの問題、財産・債務・相続人の調査、心理的な負担や煩雑な相続手続など、多くの問題が生じます。

 

孤独死による相続手続を進める際には、まずは財産・債務の状況や相続人の有無を調査することが必要です。その後、相続人や関係者と協議をしながら諸問題に適切に対応する必要があります。

 

当事務所においても、近年、孤独死による相続のご相談が多く寄せられ、相続人間の取りまとめから相続の各手続、孤独死をした不動産の売却などのご依頼が増えています。

 

ご親族の孤独死でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

孤独死が発生した不動産を売却する際の注意点!

一般的に、孤独死があった不動産は、「売れない」、「売れたとしても半値以下になる」、「近隣から損害賠償請求をされてしまう」など、インターネットやマスコミなどの不正確な情報をもとに、間違った認識を持たれている方が多くいらっしゃいます。

 

また、そのような間違った認識をもとに、本来必要がない相続放棄を選択したり、必要以上に安く不動産を売却してしまっている方も多く見受けられます。

 

当事務所では、これまでに数多くの孤独死が発生した不動産の売却を行ってきましたが、実際のところは、一般に思われているほど、孤独死が発生した不動産の価格は安くはなりません
また、近隣住民からの損害賠償等の問題も起きません(当事務所の事例ではゼロです)。

 

 

以下に、孤独死が発生した際にご注意いただきたい点を記載しましたので、相続人の方は是非お読みください。

 

 

孤独死が発生した不動産は、普通に売却することができます。また、一般に思われているほど安くはなりません。

 

孤独死が不動産価格に与える影響は、最終的には、個別具体的な諸事情により異なりまりますが、当事務所がこれまでに取り扱ったケースでは、おおよそ以下のような減額率となっています。

 

@築古(築30年以上)の建物で孤独死があった場合
※建物解体又は古家付土地として売却する場合
減額率 0〜5%

 

A築古(築30年以上)のマンションで孤独死があった場合
減額率 5%〜10%

 

B築浅(築10年以内)のマンションで孤独死があった場合
減額率 10%〜15%

 

 

孤独死が発生した不動産の売却について。

 

孤独死が発生した不動産につき、「事故物件だから売れない」、「価値が大幅に減額する」、「売るには危険性が高い」などといった虚偽の説明をした上で、不当な安値で自ら買い取るケースや、提携している買取業者に安値で斡旋(売却)する不動産業者や専門家がいますのでご注意ください。

 

孤独死が発生した不動産は、一般的に認識されているほど価値は減額しませんし、普通に売却することができます。
相続人の窮状につけこむこのような業者には十分にご注意ください。

 

 

近隣から損害賠償の請求をされることは(まず)ありません。

 

死亡から相当期間(2週間以上)経過してから発見されたケースでは、近隣から臭いに関するクレームが出ることはありますが、それが損害賠償請求にまで発展することはまずありません。
当事務所がこれまで取り扱ったケースでも、損害賠償を請求された事例は1件もありませんでした。

 

※死亡から2か月後に発見されたケースや死亡から4年後に発見されたケースでも、特にそのようなトラブルは起きませんでした。 
※但し、賃貸住宅で死亡した場合は、貸主から一定の現状回復を求められる可能性はありますのでご注意ください。

 

 

孤独死の事実は、買主に説明し、契約書にもきちんと明記しましょう。

 

※孤独死があった事実それ自体については、上記1のとおり、不動産を売却する上でそれほど大きな問題にはなりません。

 

しかし、孤独死があった事実を隠して売却をした場合には、間違いなく大きな問題となり、場合によっては損賠賠償を請求される可能性も出てきます。

 

逆に、たとえ孤独死があったとしても、それをきちんと買主に説明し、契約書にも明記した上で売却する場合には、買主も納得の上ですので、後日トラブルになることはありません。

 

自分に不利益な事実は隠したくなるのが人情ですが、こと不動産売却においては、不利益な事実は積極的にこれを開示した上で、堂々と価格交渉を行い、できるだけ良い条件でかつ安全に売却することが重要です(これが当事務所の営業姿勢でもあります)。

 

特殊清掃業者や遺品整理業者への依頼について

 

相続人の窮状につけこんで、法外な金額を請求したり、室内のものを横領するような悪徳業者による被害が増えています。
※大半はまじめな業者ですが、一部の業者に悪質なケースが見受けられます。

 

特殊清掃を依頼する際には、その会社が信頼できるかどうか(トラブルを起こしていないかどうか)をインターネットで調査したり、複数業者からの見積りを取って比較するなど、できるだけ多くの情報を集めた上で、慎重に検討してください。
※どの業者に依頼すればよいかなど、ご不安な方はお気軽にお問い合わせください。

 

以上、孤独死が発生した不動産を売却する際にぜひ知っておいて頂きたい事項をまとめてみました。

 

実際にご親族の孤独死が起こった場合には、緊急に対処しなければならない事項や、近隣からのクレームなどで、大きな不安を感じられる方も多いと思います。

 

当HPの情報がそのような相続人の方の助けになれたら幸いです。

 

当事務所では、お電話や面談での相談を随時行っています。お困りの方は、お気軽にご相談ください。

孤独死による相続手続の流れ

 

※各手続の優先順位は必要に応じて変ります。
※死亡届や年金等に関する役所への届出については省略しています。

 

 

1 孤独死の特殊清掃業者の手配

 

孤独死により相続が発生した場合、死亡から発見までの期間や、死亡の時期(暑い時期か寒い時期か)によっては、近隣への臭いの漏洩が大きな問題となることがあります。

 

特に夏場にお亡くなりになった場合などは、近隣からすぐに苦情がきますので、特殊清掃及び(臭いが付着している範囲の)残置物処分等、臭いへの対応が急務となります。

 

当事務所によるこれまでの経験では、死亡から冬場で1ヵ月間程、夏場で2週間程を経過すると臭いが発生し、その対策が急務になってきます。

 

当事務において孤独死による遺産整理業務を受けした場合、必要に応じて特殊清掃業者の選定・依頼を行っておりますが、その選定に際しては、過去の処理状況・信頼性・担当者の対応・費用等を考慮したうえで選定しています。

 

以下に実例に基づく特殊清掃及び残置物処理費用の一例をご紹介いたします。

 

場所
マンション、約60u

 

状況
夏場に死亡、死後2カ月後に発見

 

着手時期
発見から1カ月後、警察による「本人に相違ない」とのDNA鑑定結果が出たので、建物内の清掃に着手。この時点で死後3ヵ月が経過。

 

作業内容
直接の汚染場所の除去(即日)
オゾン消臭機による事前消臭(約1週間)
建物内の特殊清掃 (建物内全て)
建物内の残置物除去(建物内全て)

 

残置物
冷蔵庫1、洗濯機1、テレビ1、ガスコンロ1、本棚1、パソコン1、タンス2、ベッド1、布団2、ソファー1、衣類・書籍類多数

 

依頼業者
大手特殊清掃業者

 

費用総額
金60万円

 

※特殊清掃と残置物処理の費用については、諸状況(場所・時期・残置物の量・作業内容等)により異なりますが、おおよそ50万円〜100万円になります。
但し、清掃及び消臭の程度によってはそれ以上かかる場合もあります。

 

孤独死が発生した不動産を売却する際の注意点!

 

その1
孤独死が発生した不動産を売却する場合は、残置物除去の段階で、エアコン・ガスコンロ等の動産類や直接の汚染場所の除去(フローリング材の部分的な除去)を行ったほうが後の売却がスムーズに進みます。

 

その2
残置物撤去の際、相続手続や不動産の売却に必要となる書類(特に不動産の購入価格がわかる書類:売買契約書等)を他のゴミと一緒に捨ててしまわないようご注意ください。

 

 

  

 

 

2 法定相続人の確定・相続関係図の作成

 

以下の書類を取寄せ、孤独死した被相続人の法定相続人が誰であるかを調べます。

 

(1)被相続人の出生から死亡までの全ての戸(除)籍謄本
(2)被相続人の戸籍の附票
(3)相続人の戸籍謄本
(4)被相続人の両親の出生から死亡までの全ての戸(除)籍謄本
 ※必要に応じて
(5)被相続人の兄弟姉妹の出生から死亡までの全ての戸(除)籍謄本
 ※必要に応じて
(6)その他、相続人を確定するために必要な書類

 

上記の書類により相続人確定後、法定相続人の関係を表した相続関係説明図を作成します。

 

※取寄せた各書類により相続関係の法令チェックを行います。

 

 

  

 

 

3 遺言書(自筆証書または公正証書)の検索

 

被相続人作成の遺言書の有無を調べます。

 

自筆証書遺言については自宅や貸金庫など、重要書類がありそうな場所を探します。

 

公正証書遺言については 日本公証人連合会の遺言検索システムにて、孤独死した被相続人作成の公正証書遺言がないかどうかを調査します。

 

【遺言検索申請の必要書類】
(1)遺言者の除籍謄本
(2)申請人の印鑑証明書(3ヵ月以内)
(3)申請人の戸籍謄本

 

※遺言者以外の申請は、遺言者が亡くなっている場合に限ります。

 

 

  

 

 

4 孤独死した被相続人の相続債務の調査

 

孤独死した被相続人の債務を調べます。

 

被相続人の自宅内の書類(預金通帳、請求書等)を調べると共に、各信用情報機関(株式会社シー・アイ・シー、株式会社日本信用情報機構、一般社団法人銀行協会など)に対し信用情報照会を行います。

 

調査の結果、多額の債務がある場合は、相続放棄や限定承認などを検討します。

 

【信用情報照会の必要書類】

 

(1)シー・アイ・シー(費用1000円)
 請求者の戸籍謄本
 免許証か保険証コピー
 住民票
 被相続人の除籍謄本

 

(2)日本信用情報機構(費用1000円)
 請求者の戸籍謄本
 免許証か保険証のコピー
 被相続人の除籍謄本
 戸籍附票

 

(3)全国銀行個人信用情報センター(費用1000円)
 請求者の戸籍謄本
 免許証か保険証のコピー
 被相続人の除籍謄本

 

 

  

 

 

5 相続財産の調査

 

孤独死した被相続人の財産を調べます。

 

被相続人の自宅内の書類(預金通帳、権利証、保険証書、申告関係書類等)を調べると共に、必要に応じて下記の方法により相続財産を調査します。

 

(1)預金等の金融資産については、被相続人の自宅内の各資料に基づき、銀行、証券会社、生命保険会社等に取引の有無を照会する。

 

(2)不動産については、まず固定資産名寄帳を取寄せ、その後、登記事項証明書や評価証明書を取寄せます。

 

(3)収入状況については、納税証明書、所得証明書等で調査します。

 

※判明した預金口座については原則として死亡の連絡をして口座を凍結します。
※クレジットカードや携帯電話については死亡による利用停止の連絡をします。

 

 

  

 

 

6 相続放棄や相続税申告の要否についての検討

 

相続人の確定、債務や財産の調査の後に、相続放棄・準確定申告・相続税申告の要否について検討を行います。

 

各手続の期限は以下のとおりであり、必要な場合は、それぞれの期限内に手続を行う必要があります。

 

相続放棄・限定承認の期限
相続人となったのを知ってから3ヵ月以内

 

準確定申告の期限
相続の開始があったのを知った日の翌日から4ヵ月以内

 

相続税の申告と納税の期限
相続の開始があったのを知った日の翌日から10ヵ月以内

 

 

  

 

 

7 遺産分割の協議

 

相続人全員によって遺産分割協議を行います。

 

【遺産分割の方法】

 

現物分割
遺産を現物で分ける方法です。
例:A土地は長男、B土地は二男、C土地は三男がそれぞれ相続する。

 

換価分割
遺産を売却してお金に代えた上で、その金銭を分ける方法です。現物分割では、遺産を各相続人の相続分どおりに分けることは難しいため、各相続人の法定相続分どおりに遺産を分割したい場合などにこの方法をとります。
例:A土地はこれを売却した上で諸経費を除いた残額を各3分の1の割合で相続する。

 

代償分割
相続分以上の財産を取得する代償として他の相続人に自己の財産(金銭等)を交付する方法です。
例:A土地は長男が相続する。長男はA土地取得の代償として二男に1000万円、三男に1000万円支払う。

 

※遺産分割協議の成立後、その内容を記載した書面(遺産分割協議書)を作成し、各相続人が署名押印(実印)します。

 

 

  

 

 

8 預金の払戻し、不動産の名義変更、不動産の処分等

 

遺産分割協議の内容に基づき預金の払戻し、不動産の名義変更、不動産の処分・分配などを行います。

 

当事務所は、司法書士・行政書士・不動産コンサルタント・宅地建物取引主任者が在籍し、預金の相続手続から不動産の相続登記、相続した不動産の売却および各相続人への分配までワンストップにてサポートしております。

 

遺産分割の成立後、各手続が完了するまでの期間はおおよそ以下のとおりです。
預金の払戻し手続・・・・・約1ヵ月
不動産の名義変更手続・・・約2週間
相続不動産の売却手続・・・約2ヵ月〜6ヵ月間

 

 

  

 

 

9 相続税の申告・納税

 

相続財産が相続税の基礎控除を超える場合には、相続の開始があったのを知った日の翌日から10ヵ月以内に相続税の申告・納税を行います。

 

※相続税の申告については、必要に応じて相続税に詳しい税理士をご紹介いたします。

 

【相続税の基礎控除】(平成27年1月1日〜)
3000万円+法定相続人×600万円

 

 

【相続税の税率(平成27年1月1日〜)
〜1000万円(10%)
1000万円〜3000万円(15%)
3000万円〜5000万円(20%)
5000万円〜1億円(30%)
1億円〜2億円(40%)
2億円〜3億円(45%)
3億円〜6億円(50%)
6億円〜(55%)

 

 

 

孤独死の事例のご紹介

被相続人が孤独死し2ヵ月後に発見。当事務所にて特殊清掃を手配し、不動産を含む全ての財産の処分換価、各相続人への分配をお受けした事例。

 

長年一人暮らしの被相続人が孤独死し相続が発生。死亡から2ヵ月後に異臭に気付いた管理人により死亡が発覚。その後、警察による各調査やDNA検査を経て本人の死亡が確定したのは、亡くなってから4ヵ月後でした。

 

その後、相続人の内のお一人が当事務所にご来所され、数回のご相談の後に、特殊清掃の手配、近隣住民との諸調整、室内残置物の処理、財産・債務・遺言の調査、遺産分割協議書の作成、不動産の名義変更、預金・株式の払戻し及び各相続人への分配、不動産の売却等、必要となる全ての手続をお受けしました。

 

受託の時点で、すでに近隣から苦情が出ており、臭いへの対策が急務であった為、すぐに特殊清掃業者を手配し、その日の内に直接の汚染場所の除去を行いました。その後、オゾン消臭器を室内に設置し、1週間後に室内の全ての残置物の撤去を、当事務所スタッフ立会いのもと行いました。

 

その後、財産、債務、遺言の各調査を行い、財産目録を各相続人に送付した上で遺産相続に関するご意向をお聞きし、遺産分割協議書を作成しました。

 

相続人は13名おり、全国各地に居住していましたので、郵送にて遺産分割協議書への署名押印を行い、預金等の換価・払戻しおよび各相続人への送金を行いました。

 

被相続人が居住していた不動産(マンションの1階部分)については、室内への臭いの付着がひどくフルリフォームによらなければ使用できない状態でしたので、これを売却することとし、当事務所が仲介した上で売却しました。

 

購入希望者と売買交渉を行う際には、後日、トラブルとならないよう、瑕疵事由として孤独死等に関する説明を十分に行い、重要事項説明書、売買契約書にその旨を詳細に記載した上で売買契約を締結しました。

 

売買価格については、当該物件の立地が駅から数分と良い条件だったので、瑕疵事由がない通常の価格から1割ほどの減額で売却することができました。

 

マンション売却に係る税金については、譲渡所得税の申告が必要となるので、資産税に強い税理士を紹介し、翌年3月に申告・納税を終えて全ての手続が無事完了しました。

 

 

 

孤独死の遺産相続サポートのご案内

当事務所では、孤独死の相続について、近隣の苦情対応や建物内の立入調査、各相続手続まで、孤独死の相続で必要となる手続を一括してサポートしています。


必要に応じて、不動産の売却、限定承認、税理士の手配まで対応いたします。


孤独死により発生した相続でお困りの方は、お気軽にご相談ください。


手続の内容 費用
1.相続に関するご相談


2.費用のお見積り

3.建物内への立ち入り調査

4.戸籍謄本取寄せ

5.財産調査
  債務調査(信用照会)
  遺言調査 

6.財産目録の作成
  遺産分割協議書の作成

7.不動産の名義変更
  預金の払戻し
  株式の売却・払戻し

8.各相続人への分配
  清算書の作成・送付


【下記は必要に応じて行います。】  
・不動産の売却
・自動車の売却
・限定承認手続
・賃貸住宅の明け渡し
・税理士の手配など


平均的な期間 6ヵ月間

費用は事前にお見積り致します。
相続人の中に外出ができない方や、遺産分割協議書に署名できない方がいる場合でも手続可能です。

報酬には遺産分割協議書の作成も含まれています。
着手金は不要です。(お支払いは手続完了後に相続財産からのご清算となります。)
費用は事前にお見積りいたします。ご依頼はお見積りを確認の上ご検討ください。


無料相談のご案内! お気軽にご相談ください。



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